旧「オヤジのフレンチ」

「レストラン文化」は育つか?

人気blogランキング

かた~いタイトルで始まりましたが、「グルメ」という言葉に(あこがれであれ、嫌悪であれ)興味のある方は今日はお付き合い願いたい。

今日はマジで語らせてもらいます。

陽のあるうちに蕎麦屋に入って、板ワサで軽く一杯やる。蕎麦屋は「飲み屋じゃねぇんだから、つまみに仕事はしない」のが流儀らしい。

一杯やったら盛を一枚ひっかけて、これまた陽のあるうちにササッと帰る。

これがイキってもんでさぁ。

あるそば屋に置いてあった読み物の一節です。
これがいつのころの話かはわかりません。
けど、「そば屋文化」と呼べるものがあった証です。今でもそば屋は夕方3時4時に店じまいって店がけっこうあります。

「外食産業」という言葉はあるけれど、「外食文化」という言葉はない。世の奥様方の中には「外食」という響きに罪悪感を感じる方もいるかもしれない。

冒頭に「レストラン文化」と掲げましたが、そもそもレストランに「文化」と呼べるものがあるのか?という問いにあなたはどう答えますか?

お客さん=消費者、レストラン=事業者。

事業者は顧客の需要(欲求)を満たすことで利益をあげるワケです。事業者は利益を確保するために顧客ニーズをつかもうと必死です。

しかしこれは外食産業の構図です。ここには「文化」の入り込む余地はないと私には思われます。

顧客ニーズによって大衆フランス料理が変形してしまったのは事実です。

その原因は…、

「事業者」の側にあるのは間違いありません。マスコミによるミス・リードを誘発したのも、我々事業者(料理人)のほうです。

顧客が満足を得られる商品(料理)を提供できなかったから。
ジャパナイズすることでごまかしてしまったから。

「コンソメのジュレで寄せた生ウニと…」
「○○港直送、鮮魚のカルパチョと有機野菜の…」

おいしそうですよね?
料理は時代と共に変化するものだし、こういった料理や、それをウリにしてる店を誹謗するつもりはぜんぜんありません。(経営戦略として)私が「内臓系オヤジフレンチ」をウリにしてるのと同じことですから。

ただね、それがフレンチのスタンダードだと誤解されることを私は危惧するんです。

お客さんが「おいしい」と言ってくれるなら何でもアリなのか?

「日本のフランス料理」になってしまっていいのか?

幸い、私はいいお客さんを持っています。

通常の営業ではとてもオーダーが取れないような古典的な料理にも挑戦させてくれます。ずいぶん勉強させていただきました。

そうやって、私はお客さんに育てられた。

感謝しています。

あなたがレストランを利用するとき、そのレストラン(料理人)は、何を目指しているのか、ということも意識していただけませんか?

そして、もしあなたにとってそれが不快でないなら、それに協力してあげてもらえませんか?

消費者 対 事業者 の枠を外してください。

必ずレストランの質は向上するはずです。

あなたが育てたレストランは、必ず、あなたにとって居心地のいい空間になるはずです。

Banner2_2←コレも協力してあげて?

chef

12 Responses to “「レストラン文化」は育つか?”

  1. 2006年11月1日 at 00:07 # 返信

    本日、偶然にもサラマンジェの存在を知り、早速寄らせてもらいました。
    なんだかありきたりな言葉でしか表現できませんが「行って良かった!」、そう思えるお店でした。
    シェフが目指されているものは何か、それを自分の目で見て、舌で味わってみたいので、またちょくちょくお邪魔させてもらおうと思います。

  2. まちゃ 2006年11月1日 at 13:08 # 返信

    どんなお客様であれ温かく迎えてくれて、そして心のこもった料理を食べさせてくれる。
    そんなお店に僕は行きたいです。それに感動するからです。まして味が良いなら最上です。
    すいません何を言いたいかというと、サラマンジェさんはそんなお店であってほしいです。

  3. オヤジシェフ 2006年11月2日 at 01:30 # 返信

    nさま
    「行ってよかった」と思っていただけるお客さまが、「来てくれてよかった」と思います。
    こんな生意気なことばっかり言ってるオヤジのいる店ですが、サラマンジェがこの先どうなっていくのか、シカと見届けてください。
    *********************
    ㈱オンアライヴ さま
    このブログを読んでいる人の中に、どれくらい業界人がいるのか、私も知りたいと思っています。
    お役に立てることを祈っております。
    *********************
    まちゃさま
    私も忙しいんです。悩みもたくさんあるんです。
    あなたのコメントは、非常に悩ましい!
    やらなきゃならないことはたくさんあるんですよ!
    けど、ほっとけません。
    これから書きます。

  4. Pcha 2006年11月2日 at 16:47 # 返信

    大変僭越ですが、一言。
    ここは前から気になっていたレストランだったので、
    このブログを読んで、せっかくなら11月16日のイベント予約をしようと
    連絡させていただきました。
    かなり愛想の悪い声で、「いっぱいです。もう無理です。」
    あ、そですか。みたいな。
    ブログでの世間のレストランのサービス向上を謳うのもいいですが、実際の御店のサービスに疑問を持たざるを得ないような対応でした。

  5. anatanoryourinoitifan 2006年11月2日 at 22:18 # 返信

    pchaさま
    それはそれは・・・
    シェフの電話応対に当たっちゃったんですね!絶対タケちゃんではありません。へへっ シェフは無愛想ですがタケちゃんはコールセンターのお客様相談窓口主任とかやれそうですから・・・
    電話の応対って難しいですよね。顔が見えない分特に。(いや、顔が見えなくてよかったのか・・・)
    自分も16日はまだ席が空いていたにもかかわらず「もし席が埋まらなかったら来てもいいよ」とそっけない対応をされた一人ではあります。
    ただ、それはサラマンジェの料理を知らない人に食べさせたいという強い想いから来ているんだなぁと受け止めました。だからほんとはpchaさまのような方に来ていただきたいと思っていることは間違いないです。
    かばうわけではありませんが割と長い付き合いなもんで、そう思います。
    なので、もし怒りがおさまるときがきたら一緒にカウンターでシェフに詫びの一杯おごってもらいましょうよ!

  6. オヤジシェフ 2006年11月3日 at 01:29 # 返信

    Pcha さま
    11月16日のお電話の件、憶えています。
    間違いなく私が応対いたしました。
    そんなに無愛想でしたか?
    そんなつもりはないって言っても後の祭りですが、
    そのような印象をもたれたことはまったくもって私の不徳の致すところです。ごめんなさい。
    それでももし、きていただけるなら一杯おごります。絶対です。約束します。
    ご指摘くださいましてありがとうございます。
    **********************
    anatanoryourinoitifanさまにももちろんおごりますよ。

  7. Pcha 2006年11月7日 at 12:19 # 返信

    シェフ様、anatanoryourinoitifan様
    全然だいじょうぶです。
    怒ったりしてませんょ~。
    私もメールの書き方が、とっても無愛想でしたね。後で読んで反省しています。
    ただ、ちょっとさみしかったんですよね。
    お客さんの一人として、初めて行こうと思ったレストランにワクワクしながら電話して、「無理だよ。」みたいな対応されると、やっぱりしょんぼりしちゃいます。
    確かに、電話の対応は難しいですね。
    かくいう私も、つい最近無愛想にしたつもりが無くても、お客さんからサービス精神がなってないって、クレームがきちゃいました。涙
    人のことを言う前に、自分が反省ですね。
    また時間見つけるので、寄らせてくださいね。←ぜひぜひ、奢ってもらいますwww
    がっつり内臓系大好きなので、おやぢじゃないですがすごーーーく、楽しみにしています。

  8. aru 2006年11月10日 at 21:56 # 返信

     うふふ。タケちゃんさんは本当にほんとうに良い方でした。タケちゃんさんに逢いにまたお店を訪れたいくらいです。
    あ、言わずもがなお料理もおいしかったです。
    シェフは、職人さんっていうカンじでした。
     かく言うわたくしも接客を生業としております。人絡みってむずかしいですよね。人の感じ方はいろいろです。ある人にはすごく喜んでもらえたことが、別の人には受け入れてもらえなかったなんてことは日常茶飯事です。わたしも商売柄、人のサービスにはとっても敏感になってしまいます。でも、サラマンジェはタケちゃんさんがいらっしゃるから大丈夫ですよー(笑)。
     飲食業の方々も、今やネットで良くも悪くもいろいろ言われてしまうので、本当にやりづらいとお察しいたします。
     前回はエスコフィエのメニューをいただいたので、次回はぜひジビエを食べたいと楽しみにお金をためています。
    またよろしくお願い致します。

  9. タケ 2006年11月12日 at 12:57 # 返信

    aru様
    ありがとうございます。
    aruさんにそう言って頂けて… うれしくなっちゃいます!
    料理説明もっとうまくなっときますねっ。。
    お待ちしてます!

  10. 孤高のコック 2006年12月2日 at 16:35 # 返信

     ”レストラン文化は育つか”大変興味深く拝見しました。同じ職業のものとして長年悩み続けてきている問題です。私は地方でやっているのですが、愕然とすることが日常に溢れています。もうほとんど絶望していますが・・。
     まあ、聞いて下さい。 
    小さい子供平気で連れて来て騒がしく食ってる客、タバコぷかぷかしながら旨いもん食わせって言う馬鹿、物の本質に迫る気概もなく、注意散漫でなにが「美味しい~」ですか。
     はっきり言って大嫌いです。来ないで欲しい。
    当たり前の礼儀ってあるでしょう。ちゃんと食べることすら出来ないで外食するなって思います。
     オペラを観に行きたいなら少しは勉強すべきでしょう。レストランでもそうです。分からないことは質問すれば良いし、その店が何がしたいのか感じ取るべきです。心ある料理人は文化をやっているのです。学んできたものを自分の形で表現し、お客さんの心を豊かにしたいのです。
     何の知識もなしに文化を知ろうとしても無理に決まってます。本当に味わいたいのならいつも受身でなく、豊かな感性を備えて、レストランに、料理に、サーヴィスに向き合って欲しいものです。
     愚痴ばかり書いてしまいましたが、 サラマンジェさんのブログを拝見して大変勇気付けられましたよ。お互い流されないでやっていきましょう!

  11. オヤジシェフ 2006年12月9日 at 13:24 # 返信

    孤高のコックさま
    おっと、いきなり過激ですな。
    要するに、まじめに作ってるんだから、まじめに食べて欲しいってことですよね。
    いろいろとストレスが多いこともよ~く理解できます。
    どうか絶望してるなんて言わないでご自身の信じる道を突き進んでください。

  12. パリの大江戸ちょんまげオムレツ 2007年11月6日 at 15:11 # 返信

    難しいよね!
    貴方の言うっている事は解かります。
    こだわり。
    囚われと拘りの行き着くところ・・・・
    そこが破滅と破壊にならないようにすることがセンスだと思います。
    う~ん。
    難しいよね~。
    経営とフレンチ。
    アンドリュー・パッチョンのカスレを食べたときに
    フランス料理ではなく、
    フランスの料理を食べた気がしました。
    ワインは
    アランブリュモンのモンチェス。
    しびれたね!
    あの感動の事を思い出したよ。
    品川でアランブリュモンに会った事もあるんだけど
    目がすごかった。
    モンチェすのXLの事聞いたら
    顔つきが変わったのお思い出した。
    俺もシェフみたいに一途な仕事してみたいな~

コメントを残す