みなさーん、『月刊専門料理』読んでますかー?
大好評連載企画「エスコフィエを読む」、今月のテーマはコンソメでございます。
フランス料理でコンソメスープというと、手間もお金もかかる、ポタージュの中では最上級のものです。マ〇ーやク〇ールのインスタントコンソメとはワケが違うのであります。
コンソメを仕込むときに気を付けなければならないことはたくさんありますが、浮き脂の処理についても少々申し上げました。
私の師匠、マックス先生は「コンソメは出来立てを供するのが一番うまいんだから、そうすべき」と言いってます。それはさぞおいしかろう、と私も思いますが、現実のオペレーションの中ではいつもそんなことはやってられないわけで・・・。で、一度に大量に仕込んだものをストックするってのが一般的ですよね。
出来上がったコンソメを冷蔵庫に入れておくと、表面に浮いた脂が固まって簡単にきれいに取り除けるわけですよ。
この脂のことを「graisse de Consommé グレース ド コンソメ」というのです。
コンソメは最上級に仕上げられたポタージュですが、この脂もまた不純物を全く含まない、かつ香味野菜の香りが移った素晴らしく上質な脂なのです。
具体的にはブレゼ用の肉をリソレするときにはこの脂を使えとエスコフィエは申しております。
更にこの脂はフォン ド ヴォからとった脂のように焼けていませんからなんにでも使えるのです。
こんな素晴らしい脂を使わない手はないのですよ。倹約にももちろんなりますが、目的はそれだけじゃないのです。
久々に王道の料理ですね。
エスコフィエ、アレクサンドルデュメーヌ、
フェルナンポワン。
歴史をたどってみたくなりました。