スーパーで売ってるソーセージって・・・おいしいよね？

この商売をやってますとね、どこの誰かもわからない人々から名指しで批評というか批判をされちゃうのはこれはもう宿命なのであります。タレントや政治家でもないのに何言っても許される職業ってウチらくらいだろって思いますわ。
以前にはスプリング・センテンスで弄られたこともありますしね。

ネット上の書き込みの多くはおかげさまで好意的なものがほとんどでありがたいことですが、時に辛辣なご意見をいただくこともあります。我々にとってはそれも日々の営業の改善に役立っているわけで、レストラン評論家（一般の方も含めて）の存在を否定するものではございませんのですよ。

けどね、やっぱり凹みますよ。例えばこんなのとか。※悔しいのでリンクは貼りません。

5000円のランチコースを。量が多いと聞いたがじっさいにはすくなく、男性だと物足りない。
素材も良いものを使っていると感じられず、クネルもかいのみのステーキも中途半端。
前菜のソーセージも既製品のスーパーで買ってきたもののような味でがっかり。

だってもう全否定じゃないですかこれって。量を増やすくらいしか改善の糸口がない！
クネルもかいのみのステーキもウチの主力商品ですからねぇ・・・

しょせん料理の評価なんて官能評価でしかないので十人十色で当たり前。この方がこう感じられたことは間違いのない事実でありますから、何も反論はありません。ご満足いただけなかったのは私の不徳の致すところでございます。

けどねけどね、相当引きずりましたよ。この心の傷が癒えるまでに2ヶ月かかりましたから。私だって普通の人なんです。

で、ワタクシはこの辛辣なコメントにも一条の光を見出したのです（笑）

「既製品のスーパーで買ってきたもののような」ソーセージってつまりコマーシャルメーカーの製品ってことだと思うのですが、食肉製品に限らずメーカーの製品開発って年がら年中自社製品のことばっかり考えてる人たちなんですよ。よりおいしいものを作るために。
そんなソーセージがマズイわけないじゃん。一部の”意識高い系”グルメな方たちには「スーパーで買ってきたもの」は無条件にマズイ判定を下す人がいることも知ってはいますが、そんな態度はメーカーの職人さんたちに対する不遜ですよ。（投稿者を誹謗するものではございませんのでどうぞ誤解なきよう）

ちな、ワタクシはシャウエッセン推しです（笑）

つまり私のソーセージはたくさんの消費者に支持されてる大手メーカーの製品と遜色ない出来だと認定していただいたのですね（半泣き）
いろんなレストランで「自家製ソーセージ」に（くそマズくて）泣かされてきた私としてはこれはもう本懐でございますよ。

できたてが一番ウマいものはいろいろあるんですが、茹で上げたばかりのソーセージもその一つです。ものづくりに携わることのご利益ではありますが、これをみなさんと共有できないことが目下の私の不満でございます。

このソーセージはソシソン・リヨネといいまして、ランチのコースでもアラカルトでも提供しております。シャウエッセンにも引けを取らないと認定されたソーセージ、是非お試し下さい。