銀座フレンチ サラマンジェ

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私の知らないうちに「週刊文春」にサラマンジェのことが記事になってたようです。

第一報をくれたのはサラマンジェが入る森谷ビル(森ビルではアリマセン。念のため)の森谷社長(要するに大家さんね)でありました。

「文春見て電話したんだけどさぁ」と森谷社長。
「は?」
「文春だよ、ブ・ン・シュ・ン!」
「ブンシュン?何のことですか?」
「あん?知らねェんだ。オタクが載ってんのよ。」
「知りませんよ。取材されてませんから」
「そうか。よし、じゃぁ今読んでやるから!」
「あ、今ちょっと忙し…」
「え~っとぉ、『乙女のぉ、血が騒ぐ春ぅ、・・・(以下省略)』とまぁ、こういうことだ!」

仕込みに忙しい午後、記事を全文朗読してくれたのでした。

サラマンジェがオープンして間もないころ、初めて食事をしに来た社長、安ワインをがぶ飲みして「サマランジェ(←店名間違ってますからっ)、タマらんじぇ!」とベタなオヤジギャグを炸裂させた人物、紛うことなき根っからの”新橋系”であります。
このキョーレツなキャラの森谷社長には、いずれこのブログにも登場していただこうと思っております。

さて、前座の社長にはそろそろご退場願うとして、本題に入りましょうか。

この文春の記事、タイトルを「切り捨て御免 食味探検隊」というんですな。
私は初めて読みましたが、タイトルから想像するに、飲食店を辛口コメントでレポートする、というような趣旨なんでしょうか。まぁ、いろいろと言っちゃってくれてます。

曰く、「自己顕示欲マンマン」、「自信ありげなオレ様っぷり」、「有名シェフでもないのに正直、アンタ誰?」。

ウチの親が見たら泣くよなぁ。

ま、確かにあの看板は「引く」し、「目障り」であることは私も認めますがね…。
どうせなら、看板に書いてある文字、“Je suis cuisinier, C’est la vie”にも言及してほしかったなぁ。

でね、「アンタ誰?」のくだりに「アンタこそ誰?」と突っ込みを入れたのは、私じゃなくて、研修に来ていたE嬢でした。元ヤンの血が騒いだんですかね。(本人は否定してますが)
短期の研修なのに仲間意識って芽生えるんだなぁ、と、なんだか感慨深いものがありましたよ。

けど、よく見たらちゃんと署名がありましたよ。フードライターだそうです。

エライ!!

昨今、ブログという便利なツールができてからというもの、一億総フードライターみたいな状況ですが、自分の名前を出して発言する人なんてほんの一握りでしょ?
公器を使って発言する以上は、自分が何者であるかを名乗るのは当然だろう、と私は思っています。
インターネットは公器じゃないの?

考えてみれば、飲食店ほど消費者の厳しい評価にさらされる仕事もそうないと思いませんか?
私なんか、たまたまレストランをやって料理を作ることを職業にしているだけの、フツーの人ですよ。「アンタ誰?」って言われてもしょうがない。
それがね、「週刊文春」で名指しでアレコレ言われるんですよ。

一部の例外的な人を除いて、世の多くの人もやっぱり何らかの「労働」をして、その対価を得て生計を立てているんでしょ?
あなたの「労働」を、知らない不特定多数の(しかも匿名の)人から評価されて、あなたの年収が決まるとしたら、そりゃ恐ろしいと思いません?
年収があればいいけど、飲食店ならクビ(倒産)もありですよ。残るのは借金だけ…。

まぁね、そんなことは覚悟の上ではじめたことですから、ぜんぜんヘッチャラですけど、ちょっと言ってみたかったんです。ストレスたまって煮詰まってるわけじゃありませんからご安心ください。

どうであれ、サラマンジェを取り上げていただいたことはありがたいことですし、このライターさん個人はあまりお気に召さなかったようですが、「ウマイ、マズイは、しょせん主観によるもの」ということをちゃんと解っているようで、そこらへんがやっぱり「プロなんだなぁ」と思うんですよ。文章もうまいしね(当たり前か)。

ただひとつ残念なのは、この方、私のブログの読者じゃなかったってことです。
前回書いた「バヴェット」を、この人もやっぱり「ハラミを使った庶民派ステーキ」と紹介してます。
ハラミのステーキが3600円じゃあ、そりゃ「コスパ」に辛い点がつくのも納得だ…。
プロの料理人でも知らないんだから、フードライターが知らなくてもしょうがないのかもしれないけど、「もの書き」にとって「ウラをとる」のは大事なことなんじゃないのかなぁ。
と、こまかい突っ込みを入れてみました…。

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P.S コラムを書いてくださったライターさんへ。
私、あの記事について不愉快に思っているわけではありませんからどうぞご安心ください。
というより、書いてくださりありがとうございます。
誰かに誘われたときじゃなくてもお越しくださることを願っております。
そのときは少し塩を控えてご用意いたしますですよ。

6件のフィードバック

  1. いや、痛快痛快。今度ぜひその社長さんにお目にかかってみたいものであります。
    私も5年前にガイドになったとき知らない人からいっぱい匿名メールが来ました。「なんでおめーみたいなのがやってんだ」と。
    ところが今は皆無(笑)。真面目にやっていればそんなもんです。
    サラマンジェは万人ウケしないレストランであってほしいと思っています。

  2. ハハハ!
    面白いッ!
    他人は有名税っていうけど
    「親が見たら悲しむだろうな・・」は笑います。
    にしても、こうやってSHIMAさんからコメント入っているってスゴイじゃないですか!
    また、近くにお邪魔します。会ってみたいなぁ~E嬢に!ウフ

  3. 嶋さんも中村さんも、名前出してるからさぞや面倒なことがあるんだろうな、とご推察いたします。
    アタシなんざ、納税義務があるほど有名だとも思えないんですがねぇ・・・。
    コツコツ、マジメに、ヘンな店であり続けたいと思います。

  4. 桜さま
    お久しぶりでございます。
    私としては「絶賛」されたという気がしないんですが…。
    一時はずいぶん予約をお断りしておりましたが、もうだいぶ落ち着いてきております。
    当日でも予約は入りますよ。
    またお待ちしております。

  5. 昨晩、久しぶりにリパイユに遊びに来てくれた佐原秋生氏が、サラマンジェのことをとっても褒めていました。
    これからも、批評にも負けず、頑固オヤジらしい料理を作りつづけてください。

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