みなさま、お久しうございます。
まだまだ暑い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
さて、サラマンジェは夏のヴァカンスもとうに終わってまた日常の忙しさに追われております。
そんなわけでこのブログも久しぶりの更新であります。
オープンしてようやく一年が過ぎました。
ここまで何とか順調にやってこられたのも、御贔屓にしてくださった皆様のおかげと心より感謝しております。
ありがたいことです。
ありがたいことなんですが…、
帰れないんですよ、家に。
まぁ、世のオーナーシェフの方はみなさん同じようなものなんですが、
私の場合、家が横浜なんで尚のこと帰れないんですわ。
そこでこの度、めでたく都内に引っ越しをする運びとなりました。
ワタクシゴトで恐縮なんですが、来週の日曜日9月16日は引っ越しのため臨時休業ということにさせていただきます。
定休日の月曜と併せて、二日間で終わらせようという算段なのです。
もうすでに予約をお断りした方もいらっしゃいますが、実はそういうことだったのです。
ご理解くださいませ。
あ、そうそう、ついでと言っちゃなんですが、秋の新メニューのお知らせを。
「サラダ ガストロノミ」
美食家のサラダです。
カモ胸肉、ホタテ、フォワグラをそれぞれスモークにしてみました。
クレソンのサラダとあわせると気絶するほど美味です。
でも、こういう料理をやるとまた怒られちゃうかなぁ。
内臓たっぷりのリヨン風サラダも続けますので、勘弁してください。
「フヌイユ風味のサバのマリネ」
時々「お魚のカルパッチョみたいなものはないんですかぁ?」と言われることがあります。
そうすると「うちはフレンチですからカルパッチョみたいなものはありませんっ(-_-メ)」とね、言わなくてもいいことまで言っちゃうんですよ。
言われちゃった方、ごめんなさい。
ただね、生の魚を皿に並べて「カルパッチョ」といって売る店の安易さと、それが大衆フレンチ(イタリアンも)の定番であるかの如くに蔓延させてしまった企業の「顧客ニーズ」至上主義に、辟易してるんです、ワタシ。
この料理は、もちろんそういう方のニーズに応えよう、というものではありません。
サバにしっかり塩をして、マリナード・キュイットに一晩漬けたものを、ハーブのオイルに漬け替えて…。←何のこっちゃ、って感じでしょうが、要するにフランス料理の“マリネ”という調理法の基本に忠実に作ってます。
この思い入れの強さ、引きますか?しかもサバだし。
サバほどおいしい魚はそうない、と思うんですがねぇ…。
そもそも、”ヌーベル・キュイジーヌ”が台頭するまでは、グランドメゾンでは「フォワグラのソテ」さえやるべきではないといわれてきたんですから。「ただ焼いてソースをかけるだけの料理はフランス料理とは言えない」から。
サラマンジェの「カルパッチョみたいなもの」、何かが違う・・・。
ささっと終わらせようと思ってたのに、ついつい長文になってしまいました。
もう一つだけ、昨年のオープン以来好評をいただいておりました「詰め物をしたホロホロ鳥のロースト」が復活しております。
オニオングラタンスープはもうちょっとお待ちください。
バンタードにオニグラ!
堪りませんね♪
先週の金曜日は遅くまでお世話になりました。おいしい料理&デセールで盛り上がってしまいました。
さっそくサラダ ガストロノミいただきましたが、ホタテの燻製が思いのほかおいしかったです。こういうスモークものは好きです。
ホロホロ鳥のローストもいただきましたね。ソースが素敵。肉の旨さを堪能しました。ありがとうございました。
また、休み明けに行きたいです。オニオングラタンスープのメニューオンを心待ちにしております☆
追伸;荷物を忘れてすみません。ありがとうございました。
ご無沙汰してます。m(_ _)m
しばらくぶりです。。
同じ話はよく聞きますねぇ。。とはいえ解消されるのは、良かったです。(^_^)
また近いうちに寄らせていただきますねぇ。。(^_^)/~~~
同年代に?失礼mm好感を覚えます。
オーナーシェフ大変だと思いますが、
がんばってください。
ランキングポチッとしときました^^
また遊びにきますね。
サバ、おいしいですよね!!
うちでも赤ワイン煮にしたとき、かなり美味しくてお客さんに食べて欲しいと心から思いました。
でも大衆魚ということで、受けないみたいです・・・
すごく残念。
フランス料理の真髄は、食材の値段だけじゃない
ということを多く人に知って欲しいです。
先月は同行者の都合で、今月(昨夜)は自分の仕事の都合で2回連続予約をキャンセルしてしまった者です。
本当に本当に申し訳ございません。
「来る気がないなら来るな!」
と断られたらどうしようと半泣きしつつ、昨夜は終電まで仕事に追われていました。
今度は確実に行動できる土日にて伺えたら…と思っていますが、申し訳なさと怖さで予約のご連絡が出来そうにありません。
週末は予約なしにでも伺えますでしょうか?
まぁきさま
どうぞお気遣いなく。
季節の変わり目など、風邪が流行るとやはりキャンセルは多発します。体調のよいときに十分おなかすかせてガッツリ行ってください。
曜日にかかわらず、直前でも席の有無は確認していただいたほうが無難です。
その他の皆様、
コメント返しがなくてごめんなさい。
昨夜は、妻の由紀ともども幸せな夜をすごさせていただき感謝しております。15年間以上、虎ノ門地区で勤務し、この地域で食の場を探すことを放棄していた自分の目をさませていただいたこの経験は衝撃的でした。
シメサバを出していただけるフレンチ店があるなんて...。パテってこんなにさくさく食えるものだったのか...。仏料理にもおいしいハンペンがあったのか...。ウナギは赤ワインと相性が良かったなんて...。
「オヤジ狙い」だなんて、そんな狭いコンセプトがあるとは思えない!食の世界の奥深さを知らせてくれる料理をこれからもお願いします。
がんばれ~
久々に遊びに来ました。
お元気そうで安心しました。
話し変わりますが
ボンファンの正式なソースの作り方ご存知でしたら
教えてもらえないでしょうか?
松田朗さま
料理の動画って…、
なんか怖いです。
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パリの大江戸ちょんまげオムレツさま
ボヌ・ファム(Bonne femme)といってもいろいろありますが、一番一般的な舌平目のボヌ・ファムとしてお答えいたします。
1.白ワインとブルーテにシャンピニオンとエシャロットを入れて舌平目をポシェする。
2.煮汁を漉してから煮詰め、バターでモンテする。
3.舌平目に塗ってグラッセする。
これはグランド・キュイジーヌのルセットです。
今、この方法で作る人は皆無といってよいと思いますが、「正式な」というならこうなります。
要するに「宴会料理」ですから、レストランには不向きです。
そんなこと訊いてどうすんの?
先週の金曜日に、A様に引き連れられて伺いました!遅くまで女3人でゆったりと、本当にしあわせなおいしいひとときを過ごさせていただきました♪
フレンチって本当はすごくアットホームなお料理なのに、どうも日本では敷居が高く設定されている気がして…。誰の陰謀なのでしょう?お皿をシェアすることが許されるビストロ(って言っていいのかな)にようやく巡り合えて本当にうれしいっす!
それにどれも本格的で、なのに素朴にみせて、やがて奥深い味わい(←これがフレンチのいいとこ!)…。黒いソーセージにはひっくり返りそうでした。
まだ言い尽くせませぬが、その昔、リヨンに1年留学していた妹や、気がつけば虎ノ門でオヤジになっていた幼馴染み、カレシがフレンチのシェフの卵という友達などなど、いろいろ誘って足しげく通いたい所存です。よろしくお願いします。
A様、これに気づくかな?お連れくださり、ありがとうございました!!
お~い!
たまには更新しようよ~
kyonoさま
A様はサラマンジェが開店した当初からごひいきいただいている大切なお客様です。
良いお客さんをたくさんご紹介いただいて、私も感謝しております。
足しげく通ってくださいまし。
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kouさま
・・・Oui!
どうも有り難うございました。
平目もらったんでどうしようかな~っとおもって
お聞きしました。
古いスタイル好きなんでよかったです。
またお願いします。
一回食べに行きたいのですが
お互い忙しいもんね。・・・・・・・・
さばのマリネとカルパッチョについて。
考え方は同じです。
しかし、そのようなお客の認識に目線を
下げていかなければ行かない
地方の苦悩も理解していただきたい。
オーナーシェフは感性だけの料理人では
やってはいけません。
お客さんに、これがフランス料理です!
などと、教育者になってはやっていけないのです。
貴方もいずれ出合う時が来るでしょう。
情熱は伝わってきます。
純粋なフレンチだけでなく、
幅の広い理解力も備わっていなければ
貴方の目標とする偉大な料理人には
近づく事に時間がかかるのではないでしょうか?
一本気だけで地雷を踏んで
店をなくしてしまう料理人はたくさんいます。
私の話を気を悪くせずに聞いてください。
お願いします。
パリの大江戸ちょんまげオムレツさま
初めてマジなコメントですね。
文面から察するに、地方でレストランを経営されているオーナーシェフ、ということでしょうか。
私も長く田舎で暮らしてきましたから、地方都市のフレンチレストランの苦悩はよくわかりますよ。
「感性だけの料理人ではやっていけない」というのもごもっともと思います。
このテーマはこれまでも繰り返し言ってきたことですが、反発、批判をされる方もいるであろうことは覚悟しております。
東京にはフレンチレストランだけで、5千軒とも1万軒とも、あると言われています。
日々、新しい店ができる一方で、撤退を余儀なくされる店もまた然り、というのはご承知のとおりです。
私の発言は要するに、「他店との差別化」であり、この東京で生き抜くための「経営戦略」なのですよ。
私が目指しているのは、まさに「感性の料理人」であり、強い個性を表現できる料理店なのです。
それをお客様もまた支持してくださると、私は信じています。
東京にも東京なりの苦悩があるのですよ。
2006/10/30の拙文、「『レストラン文化』は育つか?」
http://actbit.xsrv.jp/development-sam-test/gnafron/wp-content/uploads/oyaji/2006/10/post_56d4.html
こちらもあわせてお読みいただけると私の考え方もご理解いただけるかと思います。
どうぞご自身の信じる道を突き進んでください。
有難う。
近いうちお会いしましょう!