「オヤジ化計画」始動！

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標記の件につきまして、リンギ願います｡

[目的]
本案件は、<サラマンジェ>利用客のオヤジ化を図り、以って<オヤジフレンチ>を広く社会に蔓延させ、日本国民総オヤジ化を為さしめる事を目的とする｡

[行動計画]
ラテンオヤジの基本、<パスティス>を普及させるため、<パスティス>を使った食前酒を開発する｡

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かねてより予告しておりました｢オヤジ化計画｣の第一弾発表であります｡

パスティス　PASTIS

ご存知でしょうか？
そもそもは、イケナイものが入ってる(幻覚作用があるらしい)ということで製造が禁止された｢アブサント｣の代わりに、リカールさんという人が作ったアニス風味のリキュールです｡

だからフランスのオヤジはパスティスのことをリカールと呼びます｡
あなたの周りにも食器用洗剤全般を｢ママレモン｣と呼ぶ人はいるでしょ？

その名前の由来は、イタリア語Pasticcio[ペテン]から転用したものです｡(出典；｢フランス　食の事典｣白水社←いい本です｡買ってください)
ラテンの人らしいネーミングですな｡

このパスティス、普通の人は水割りで飲みます｡油分が含まれてるので、水を加えると白濁します｡しかし、段々濃くなっていくんですな｡そのうちロックになる｡タバコ屋のカウンターで、年季の入ったラテンオヤジがストレートで飲んでるのを見たこともあります｡

十数年前、｢プロヴァンスの十二ヶ月｣という本がベストセラーになったころ、日本でもちょっとブレークしかけました｡が、そのヘンな味が日本人には受け入れられなくてポシャっちゃいました｡
でもぉ、好きな人は好きなんですよね｡私もその一人ですが、病み付きになります｡ホントにイケナイもの入ってない？って訊きたくなります｡
私の行きつけのバー、SQUISHには強引に置かせました｡近頃あまり行けなくなってしまったので、不良在庫と化しているようです｡ご近所の方、ぜひ行って｢パスティスっ｣と言ってください｡

パスティスにはリカールのほかにも「５１」(サンカンテアンと読みますが、ゴジュウイチも新橋っぽくてよろしい｡ＳＬ広場を連想させます｡)とか、「ジラール」(これは私も知らなかった、タケが見つけてきたレアものです)があります｡
パスティス好きの方は飲み比べてみるのも面白いと思います｡

ま、いずれにしてもヘンな味ですから、お嬢様方にはチト辛い｡で、そんなオヤジ修業中のかたのために、私が、飲みやすいパスティスカクテルを考案しましたっ｡

って言っても、パスティスとオランジーナ(フランスでもっともポピュラーな微炭酸オレンジジュース)を混ぜるだけ｡

どうです？フランスの香りプンプンでしょ？

でもって、うまいんですよ、これが｡私は今でも時々やってます｡

これ、ウチのアペリティフ･メゾンにします｡

オヤジへの第一歩を踏み出してください｡

ワインの栓もお客さんに抜かせるような店ですから、あまり手のかかることは出来んので、お値段据え置き(パスティスと同じ)の６００円でどぉだぁっ！

以上

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